キリスト・イエスは罪人を救うためにこの世に来られた。 Tテモテへの手紙1章15節
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人とサルはこれだけ違う
〜最新のDNA研究"エピジェネティクス"から〜
iPS細胞とも関連のある"エピジェネティクス"とは

生物の設計図と言われるDNAは、細胞一個一個のなかにワンセットずつ入っています。人ひとりの体のどの細胞も、全細胞は同じDNAを持っています。ところが、私たちの体は皮膚、胃など別々の細胞で出来ているのです。なぜ同じDNAを持っているのに違う細胞になっているのか。それは使うDNAと使わないDNAに目印がついているからなのです。その目印を解明する最新の研究を"エピジェネティクス"といいます(図1)。

このエピジェネティクスの研究は、DNAの目印ミスによってがんを含むさまざまな病気が起こることから、最近注目されています。またiPS細胞とも関連があり、日進月歩の分野でもあります。


DNAの目印を研究するのがエピジェネティクス
図1:DNAの目印を研究するのがエピジェネティクス


進化とエピジェネティクス

さて、進化論者はエピジェネティクス研究から人とサルを比較し、進化の証拠を得ようとしてきました。しかしその結果は彼らにとって実りの多いものではありませんでした(参考文献1,2)。

2011年の人とサルの白血球のエピジェネティクス研究では、白血球という共通の細胞を比較したにもかからわず1500箇所の違いが検知され、科学者達を驚かせました。この研究は精子と卵細胞でも行われ、人とサルの間にやはり違いが見つかり、この違いは人とサルの決定的な遺伝的相違であることが示されました(参考文献3)。

2012年には、人とチンパンジーの脳遺伝子(DNA)エピジェネティクス研究が、高精度技術を用いて行われました(参考文献4)。 人とチンパンジーの知能の違いに迫る興味深い研究です。人とチンパンジーの脳遺伝子には同じ配列の部分があり、その部分のDNAの目印を調べたのです。その結果人とチンパンジーでは、DNA目印の質も量も違うことが判明しました。さらに人のDNA目印は、その微細な変化によってさまざまな神経疾患や精神疾患、そしてがんを生じることがわかりました。  これは、エピジェネティック進化、つまり「DNAの目印変化によって遺伝子が複雑化し、それが進化をもたらした」というアイデアを否定するものでした。明確になったのは、脳遺伝子のDNA目印が繊細に調整されていることと、人とチンパンジーという種の違いによって、DNA目印も違うということでした(図2)。


人とチンパンジーの脳DNA研究でわかったこと
図2:人とチンパンジーの脳DNA研究でわかったこと


編集されている脳DNAーエピジェネティクスが示す人とサルの違い

この研究から、さらに驚くべき事実が明らかになっています。人とチンパンジーで脳遺伝子の配列が同じ箇所は、人の脳活動にとって重要でかつアクティブな働きを担っていました。そしてその部分は、脳遺伝子の配列自体は共通しているがDNAの目印のパターンは大きく異なっていたのです。つまり書かれている設計図の文字は同じでも、編集され、違うものになっていたということなのです。その違いが、人とチンパンジーの知能の違いを決定していたのです(図3)。


人とチンパンジーの脳DNAは、配列は同じでも編集され、違いを決定していた
図3:人とチンパンジーの脳DNAは、配列は同じでも編集され、違いを決定していた


エピジェネティクスは偶然か

進化論のメカニズムを説明するどの説も、進化が起こるきっかけは「偶然」です。しかし人とサルのエピジェネティクス研究の結果を見るとき、この複雑かつ微細に調整されているメカニズムが、偶然生じる可能性は「ゼロに等しい」と言うしかないのです。

このように、最先端の科学は偶然による進化を証明するのではなく、むしろ知恵ある創造者のご存在を示します。聖書はその方が神であると語っています。

「 それはあなた(神)が私の内臓を造り、母の胎のうちで私を組み立てられたからです。
私は感謝します。あなたは私に、奇しいことをなさって恐ろしいほどです。私のたましいは、それをよく知っています。
私がひそかに造られ、地の深い所で仕組まれたとき、私の骨組みはあなたに隠れてはいませんでした。」詩編139:13-15


参考文献:1. Khaitovich, P. et al. 2005. Parallel patterns of evolution in the genomes and transcriptomes of humans and chimpanzees. Science. 309 (5742): 1850-1854.
2. Konopka, G. et al. 2012. Human-Specific Transcriptional Networks in the Brain. Neuron. 75 (4): 601-617.
3. Martin, D. I. K. et al. 2011. Phyloepigenomic comparison of great apes reveals a correlation between somatic and germline methylation states. Genome Research. 21 (12): 2049-2057.
4. Zeng, J, et al. 2012. Divergent Whole-Genome Methylation Maps of Human and Chimpanzee Brains Reveal Epigenetic Basis of Human Regulatory Evolution. American Journal of Human Genetics. 91 (3): 455-465.

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