不思議な人体の知恵~死は体にプログラムされている⑥
息をするたび死に近づいている
人間は生きている間、考える、働くなど、さまざまな活動しています。この活動のためのエネルギーは、呼吸で取り入れた酸素を使って作られています。ところが、この活動エネルギーが作られる時にできる副産物が、細胞の中の遺伝子を傷つけてしまうのです(図10)。
図10 息をするたび細胞は死んで減っていきます |
遺伝子が傷ついた細胞は死んでしまいます。こうして細胞の数が減って、老化していくとされています。
人は活動エネルギーを作るという、生きる営みそのものによって、老化していくと言えるのです。人は呼吸しないと死んでしまいますが、呼吸するたびに年をとっていくのです。