私たちの人生には、より所となる土台が必要です。しかも、それは確かなものでなくてはなりません。なぜなら、土台が悪いと私たちの人生はゆがんだものになってしまいます。そして、やがては崩壊してしまうからです。
例えば、イタリアにある世界的に有名なピサの斜塔をみてください。この塔は、建築当初の12世紀から絶えず傾き続け、現在、塔の頂点は、中心から5メートルも傾いているのです。そこに使われている材質も建築技術も大変な芸術だといわれています。なのに傾いているのです。なぜでしょうか。それは土台の地盤が悪かったからです。今では崩壊の恐れがあり、市民を不安に巻き込んでいます。
このことから、建物をどんなデザインにするか、また、どんな材質を使うか、ということ以前に、何を土台とすべきかが最も重要であることがわかります。それと同じように、私たちの人生においてもどんな仕事かとか、どれほどの収入があるかとか、学歴はあるかということは第二、第三のことであって、一番大切なのは、その人が何を人生の土台として生きているかなのです。
私たちの土台となるべきものは、どんなことがあっても裏切らないものであり、崩れることのないものでなければなりません。しかも、自分が死に臨んだときにも、死んだ後にも、より所となるものでなくてはなりません。それが「岩」といえる土台なのです。
では、どこにそのような土台があるのでしょうか。